比較公開 2026-08-27スワアビラボ編集部

スワップポイントは会社ごとに違うのか — 同じ日・同じ通貨ペアで値がぴったり重なる頻度

比較表に並ぶスワップポイントは、会社ごとに違う数字だと思って見てしまいがちです。当サイトは10社の公表値を毎営業日そろえて記録しているので、同じ日・同じ通貨ペア・同じ側(買いか売りか)で、別々の会社が完全に同じ額を出している頻度を数えられます。円が絡むペアとそれ以外での分かれ方、買いと売りでの違い、同じ会社の2つのコースを分けて数えたときの差、そして「同じ額なら同じもの」とは言えない理由まで、実測で示します。

FX各社のスワップポイントは、別々の会社が完全に同じ額になることがよくあります。 同じ日・同じ通貨ペア・同じ側(買いか売りか)で並べて数えました。2026-08-19から2026-09-15までの各社の公表値で、3社以上が金額を出していた組み合わせは1,118組。そのうち682組(61%)に、同じ額の会社がいました。円が絡む18ペアでは92.7%、それ以外の20ペアでは32.3%です。金額は1万通貨あたりの円にそろえています。 比べたのは、1日分だけが付く日(付与日数1日)です。

何を「同じ額」と数えたのか

数える単位は「通貨ペア・側(買いか売り)・日付」の3つがそろった1組です。 たとえば「米ドル円の買い、2026-09-15」で1組になり、その中に各社が出した金額が並びます。 1組の中にまったく同じ額を出している会社が2社以上あれば、 その組を「同額あり」と数えました。

数え方には4つの決めごとがあります。

  • 金額を出している会社が3社に満たない組は外す。 2社だけだと「同じか違うか」の二択になり、割合が大きく動きやすいからです。 この期間に外したのは0組でした。
  • 同じ会社が2つのコースで金額を出している場合は、1社として数える。 比較表では2行に見えますが、その2行が同じ額でも「別々の会社が同じ額」ではありません。
  • 0円どうしの一致は数えない。 その通貨ペアを扱っていない会社の金額が、0円として記録されることがあります。 これを同額に数えると、扱っていない会社どうしの0円が割合を押し上げてしまいます。 0円だけで一致した組は、別に9組ありました。
  • 数日分がまとまって付く日は外す。 まとめて付く日は金額の意味が変わるため、1日分だけが付く日(付与日数1日)に限って比べています。

集計の最終日を2026-09-15にしているのは、各社が金額を公表する時刻が違うためです。すべての会社の金額がそろった最終日までで打ち切っています。

買いと売りは別物として見る

全体で見ると、同じ額の会社がいた組は買い側で62.6% (350/559組)、 売り側で59.4% (332/559組)でした。 この2つの差は大きくありません。 しかし通貨ペアごとに見ると、買いだけ、または売りだけに同じ額が集中しているペアがあります

下の表は、買いと売りで割合が大きく分かれた通貨ペアです。 数字はどれも、同じ額の会社がいた組の割合です。

通貨ペア買いでの割合売りでの割合買いと売りを合わせた割合
SGD/JPY93.3%0.0%46.7%
GBP/USD100.0%28.6%64.3%
EUR/AUD13.3%80.0%46.7%

右端の「買いと売りを合わせた割合」だけを見ると、SGD/JPYは46.7%です。 これだけなら「46.7%の日で同額」と読めます。 しかし実際は、買い側が93.3%、 売り側が0.0%でした。 日によって分かれているのではなく、買いと売りで分かれています。 しかも、買い側のほうが高いペアと、売り側のほうが高いペアの両方があります。

同じ額の割合は、円が絡むペアとそれ以外で分かれる

同じ額の会社がいた組の割合は、円が絡む18ペアで92.7%、 それ以外の20ペアで32.3%でした。円が絡むペアのうち10ペア(AUD/JPY・CNH/JPY・CZK/JPY・EUR/JPY・HKD/JPY・MXN/JPY・NOK/JPY・PLN/JPY・SEK/JPY・ZAR/JPY)では、 比べた全部の日に同じ額の会社がいました。ただし、円が絡むペアがすべてそうなるわけではありません。 いちばん低いSGD/JPYは46.7%です。

この差は「並んでいる会社の数」では説明が付きません。1組に金額を出していた会社の数は、円が絡むペアで中央値10社、 それ以外で9社です (中央値は、小さい順に並べたときの真ん中の値)。この2つはほとんど変わりません。

「当サイトが外貨建ての金額を円に換算しているから」でもありません。外貨で金額を公表している会社の値は、円が絡まない通貨ペアでは集計から外しています。 ここに残っているのは、換算していない値だけです。実際、円が絡まないペアでもNZD/USDは86.7%あります。逆にAUD/CHF・CHF/MXN・CHF/TRY・GBP/NZDでは、この期間に一度も同じ額が現れませんでした。円が絡むペアとそれ以外でここまで分かれる理由は、この記事のデータだけでは決められません。

通貨ペアごとの割合

下の表は通貨ペアごとの内訳です。「割合」はいずれも、同じ額の会社がいた組の割合です。

通貨ペア比べた組の数同額があった組の数同額の割合買いでの割合売りでの割合最大で何社が同額か
AUD/JPY3030100.0%100.0%100.0%4社
CNH/JPY3030100.0%100.0%100.0%6社
CZK/JPY3030100.0%100.0%100.0%4社
EUR/JPY3030100.0%100.0%100.0%4社
HKD/JPY3030100.0%100.0%100.0%4社
MXN/JPY2626100.0%100.0%100.0%5社
NOK/JPY3030100.0%100.0%100.0%5社
PLN/JPY3030100.0%100.0%100.0%3社
SEK/JPY3030100.0%100.0%100.0%4社
ZAR/JPY3030100.0%100.0%100.0%5社
NZD/JPY302996.7%100.0%93.3%5社
USD/JPY302996.7%100.0%93.3%6社
CAD/JPY302790.0%100.0%80.0%4社
GBP/JPY282589.3%100.0%78.6%5社
NZD/USD302686.7%80.0%93.3%3社
TRY/JPY302686.7%100.0%73.3%6社
HUF/JPY282485.7%100.0%71.4%3社
CHF/JPY302376.7%53.3%100.0%3社
EUR/USD302376.7%66.7%86.7%4社
AUD/NZD302170.0%93.3%46.7%3社
GBP/AUD281864.3%57.1%71.4%3社
GBP/USD281864.3%100.0%28.6%2社
EUR/AUD301446.7%13.3%80.0%3社
SGD/JPY301446.7%93.3%0.0%2社
USD/CHF301446.7%53.3%40.0%3社
EUR/GBP281139.3%21.4%57.1%2社
AUD/USD301136.7%20.0%53.3%2社
EUR/NZD301033.3%33.3%33.3%2社
EUR/CHF30930.0%40.0%20.0%2社
GBP/CHF28725.0%28.6%21.4%2社
AUD/CAD30310.0%6.7%13.3%2社
CHF/ZAR3026.7%0.0%13.3%2社
USD/CAD3013.3%6.7%0.0%2社
USD/CNH3013.3%6.7%0.0%2社
AUD/CHF3000.0%0.0%0.0%
CHF/MXN2600.0%0.0%0.0%
CHF/TRY3000.0%0.0%0.0%
GBP/NZD2800.0%0.0%0.0%

同じ額の会社がいちばん多かった組では、6社が同じ額でした。

同じ会社の2つのコースを別々に数えると、割合はどれだけ動くか

当サイトが記録している中に、2つのコースでスワップポイントを公表している会社が1社あります。 比較表では2行に見えますが、会社としては1社です。 この2行が同じ額でも、「別々の会社が同じ額を出している」ことにはなりません。 そこで上の集計では、会社ごとにまとめてから数えました。

比較表の行のまま、コースを別々に数えると698組 (62.4%)になります。 会社ごとにまとめた682組(61%)との差は16組です。 この16組が、同じ会社の2つのコースだけが同じ額だった組にあたります。

同じ側でも、受け取る会社と支払う会社に分かれる組がある

同じ通貨ペアの同じ側でも、スワップポイントを受け取れる会社と、 支払うことになる会社が混ざっている組が11組ありました。 金額の大きさだけを見て「同じくらいの数字」と読むと、プラスとマイナスが逆であることを見落とします。 この記事の集計はプラスとマイナスを区別しているので、プラスの値とマイナスの値を同額として数えてはいません

この記事から言えないこと

  • 会社どうしが値を合わせている、とは言えません。数えたのは表の上で区別が付かない頻度だけで、各社が値をどう決めているかは測っていません。 同じ市場の金利を見ていれば近い値になりますし、金額の刻みが粗ければ、近い値は同じ値に丸まります。
  • 同額なら同じもの、とは言えません。スプレッド・付与日数の扱い・取引単位・実際に約定する価格は、会社ごとに違います。
  • 期間の外については言えません。2026-08-19から2026-09-15までの約1か月の観測です。
  • 比べる前に、金額の単位をそろえています。各社の公表単位は同じではないため、当サイトは1万通貨あたりにそろえてから比べました。 そろえた後で一致していることと、公表された数字そのものが一致していることは別です。
  • 当サイトの取り込みの誤りは、この数え方では見つかりません。ここで比べているのは当サイトが記録した値どうしなので、 取り込む段階で誤りがあった場合、その誤りを含んだまま「同じか違うか」を数えます。 各社の公表ページと1件ずつ突き合わせる作業は、この集計とは別に行っています。

確かめ方

この記事の数字は、当サイトが配布しているスワップポイントの日次データから再現できます。 通貨ペアごと・会社ごと・日ごとの公表額が入っているので、 同じ日・同じ側で値が一致している会社を数えれば、同じ結果になります。 各社の金額が1円単位か、小数まで出されるかはスワップポイントの刻み方で、 会社どうしの差が広がっているか縮んでいるかは会社間の差の推移で扱っています。

本記事は一般的な情報提供を目的としています。特定の取引の推奨・投資助言ではありません。 記事中のスワップポイント等の数値は、当サイトが自動で集めたデータ(基準日 2026-09-17)から、 ページを作り直すたびに入れ替えています。最新値は必ず各社公式サイトでご確認ください。
計算ツール損益分岐日数 計算ツール

記事で見た数値を自分の条件で確かめられます。往復スプレッド費用を1日あたりのスワップ差額で割った日数(=損益分岐日数)を、計算例として表示する無料ツールです。

よくある質問

スワップポイントは会社によって違うのではないですか

違う日もありますが、同じ額が並ぶことのほうが多く見られました。2026-08-19から2026-09-15までの各社の公表値で数えています。同じ通貨ペア・同じ側(買いか売りか)・同じ日に3社以上が金額を出していた組み合わせは1,118組。そのうち別々の会社が完全に同じ額を出していたのは682組(61%)でした。円が絡む18の通貨ペアに限ると92.7%です。金額は1万通貨あたりの円にそろえています。比べたのは、1日分だけが付く日(付与日数1日)です。

同じ額なら、どちらの会社を使っても同じですか

いいえ。この記事が数えているのはスワップポイントの公表額だけです。そこが同じでも、スプレッド・付与日数の扱い・取引単位・実際に約定する価格は会社ごとに違います。当サイトは会社ごとのスプレッドや付与日数も別のページで公開しています。公表額が同じだった日ほど、それ以外の条件を見る必要があります。

買いと売りで、同じ額の並びやすさは違いますか

違います。同じ額の会社がいた組の割合は、全体で見ると買い側が62.6%、売り側が59.4%でした。通貨ペアによっては、さらにはっきり分かれます。SGD/JPYは買い93.3%・売り0.0%、GBP/USDは買い100.0%・売り28.6%、EUR/AUDは買い13.3%・売り80.0%というように、片方の側では毎日のように同じ額が並ぶのに、もう片方ではほとんど並ばないペアがあります。通貨ペア全体の割合だけを見て「半分の日で同じ」と読むと、実際の姿を取り違えます。

同じ額が並ぶのは、会社どうしで合わせているということですか

この記事のデータからは、そうは言えません。数えているのは「表の上で区別が付かない頻度」であって、各社が値をどう決めているかは何も測っていません。同じ市場の金利を見ていれば近い値になりますし、金額の刻みが粗ければ、近い値は同じ値に丸まります。実際、1円未満の端数が出る通貨ペアは限られていることを別の記事で実測しています。

この記事の数字はいつ時点のものですか

2026-08-19から2026-09-15までの各社の公表値です。右端の2026-09-15は、すべての会社(同じ会社の2つのコースを含む)の金額がそろった最終日です。そろっていない最新日は集計に入れていません。期間はおよそ1か月なので、ここで読めるのは「この期間はこうだった」までです。

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