基礎公開 2026-09-01スワアビラボ編集部

スワップポイントが変わらないまま続くのは偶然か — 10社の公表値で実測

FXのスワップポイントは、しばらく同じ額のまま動かないことがあります。当サイトは10社の公表値を毎営業日そのまま記録しているので、同じ額が何日続いたかを数えられます。ただし「続いた」だけでは、たまたま続いたのか、動きにくさがあるのかは分かりません。そこで、各社が前の日と関係なく毎回決めていた場合に何%が続くはずかを計算し、実際の割合と並べました。答えは、どこまで細かく分けて計算するかで変わります。会社ごとにまとめた計算と、通貨ペアや売買の向きまで分けた計算を両方出し、なぜ食い違うのかを数字と一緒に説明します。

FXのスワップポイントは、しばらく同じ額のまま動かないことがあります。2026-08-19から2026-09-15までの各社の公表値を数えました。 円が絡む通貨ペアの金額が7日間ずっと同じままだった割合は57.5%です。ただし、この数字から「動きにくさがある」とは言えません。 この割合が高いのか低いのかは、何と比べるかで決まるからです。

そこで、「もし会社が毎回サイコロを振って書き換えを決めていたら、何%になるか」を計算し、 実際の57.5%とくらべます。 会社ごとに計算すると48.7%で、実際の57.5%のほうが高い結果です。 同じ計算を、通貨ペアごと・買いと売りごとに分けてやり直すと60.2%です。実際と計算値のどちらが高いかが入れ替わります。 同じデータ、同じ計算式のままで、分ける細かさを変えただけです。 出所は、各社の公表ページを当サイトが毎営業日取り込んだ記録です。

同じ額が続く割合だけでは、動きにくさは分かりません

同じ額が続く割合を見るだけでは、動きにくさがあるかどうかは分かりません。金額をめったに書き換えない会社は、動きにくさが無くても、結果として長く同じ額のままになるからです。 この記事で「動きにくさ」が何を指すかは、次の節で数字で決めます。 (同じ額が続く割合そのものは、当サイトの別のページでも出しています。)

この期間、隣り合う日の金額を4,456回くらべました。 そのうち金額が変わっていたのは874回(19.6%)です。 書き換えは、もともと多くありません。 書き換えが少なければ、動きにくさが無くても同じ額は長く続きます。 だから「書き換えの少なさだけで、どこまで説明できるか」を先に計算します

もし毎回サイコロを振って決めていたら、何%になるか

まず、金額の記録を1本ずつに分けます。 1本とは、同じ会社の同じコース・同じ通貨ペアで、 買いか売りのどちらか一方の金額を、日付順に並べたものです。 この期間には324本ありました。 これを会社とコースの組み合わせでまとめ直すと11通りになります。 あとで、この2つの単位で別々に計算します。会社の数は10社です。1社が2つのコースを分けて出しているので、 まとめた数のほうが1つ多くなります。

その1本ごとに、こう置いてみます。「この会社は、前の日にどうしたかと関係なく、毎回サイコロを振って書き換えるかどうかを決めている」。 サイコロで書き換えが出る確率は、その1本が実際に書き換わった割合と同じにします。 この置き方なら、7日間ずっと同じ額のままになる確率を計算で出せます。 これが計算値です。

サイコロを振る回数は、日数ではありません。金額を出し直す機会の回数です。 土日や、記録が飛んだ日には出し直しが起きないので、7日を7回とは数えません。 この期間、7日のあいだに機会は平均3.6回でした。 その回数ぶん続けて「書き換えない」が出る確率が、計算値になります。

この記事でいう「動きにくさ」は、実際の割合と計算値の差のことです。実際の割合が計算値より高ければ、書き換えの少なさだけでは説明できないものが残ります。

どこまで細かく分けて計算するかで、答えはどう変わるか

この記事でいちばん大事なのは、ここです。同じデータ、同じ計算式のままです。 会社とコースごとから1本ごとへ1段細かく分けるだけで、実際と計算値のどちらが高いかが入れ替わります

下の表の「地点」は、数え始めの日のことです。 1日ずつずらして、何度も数え直しています。 1本ごとに、その日から7日間(または14日間)ずっと同じ額のままだったかどうかを見ています。

見る期間実際に同じままだった割合会社とコースごとの計算値1本ごとに分けた計算値
7日(3,506地点)57.5%48.7%
実際のほうが高い
60.2%
実際のほうが低い
14日(2,534地点)43.5%27.5%
実際のほうが高い
49.2%
実際のほうが低い

1本ずつ数えて、実際の割合と計算値のどちらが高い本が多いかを見ると、7日も14日も下回ったほうが多くなっています。7日の行で比べられたのは322本です。 実際の割合がその1本の計算値を上回ったのは65本、 下回ったのは146本、ぴたりと同じだったのが111本でした。 期間中に一度も書き換わらなかった本は、実際も計算値も100%になるのでここに入ります。 14日の行で比べられたのも322本で、上回ったのが37本、 下回ったのが174本、同じだったのが111本です。

7日の行の322本は、その7日間で実際と計算値の両方を出せた本です。 全体の324本との差は、計算値を出せなかった本です。 記録のたびに書き換わった本は、計算値が0%になります。 7日ぶん記録が続かなかった本も、同じように比べられません。引き算が合わないのはそのためで、数え落としではありません。

なぜ、分ける細かさで答えが変わるのか

同じ会社の中でも、通貨ペアによって書き換えの多さが違うからです。それは、上の2つの計算値が離れていること自体が示しています—— 会社の中の1本がどれも同じ割合で書き換わるなら、2つの計算値は同じ値になります。 離れているということは、中身が同じではないということです。

1本ごとに見ると、書き換えの割合は0.0%から100.0%まで開いていました。 期間中に一度も書き換わらなかった1本もあれば、記録のたびに書き換わった1本もあります。 (この幅は324本すべてを通したもので、1つの会社の中で測った幅ではありません。)

会社ごとにまとめると、この両方が1つの平均になります。 平均は、ほとんど動かない1本には高すぎ、よく動く1本には低すぎます。 ほとんど動かない1本は、実際より書き換えやすい設定でサイコロを振ることになります。 その結果、この1本が「7日続く」確率は、 1本ごとに分けて計算したときより小さく出ます。 1本ごとに分ければ、この平均は使いません。

もっと粗く、会社の違いも見ずに計算することもできます。 書き換えの割合を全体でひとつ(19.6%)にすると、 7日の計算値は45.8%まで下がります。粗くまとめるほど、計算値は低く出ます。同じデータでも、どの単位でまとめるかを決めた時点で、計算値の高さが決まります。

7日と14日は、別々に数えた2つの結果です

表の2つの行の差を、時間がたつほど強まっていく様子として読まないでください。14日の行は、その日から14日先まで記録が続いている日からしか数え始められません。 そのため7日の行とは、数えている範囲そのものが違います。 同じ断りは、当サイトの別のページにも置いています。

この数字で言えないこと

  • 動きにくさがあるともないとも言えません。この記事が示したのは、「同じ額が続きやすく見えるかどうかは、どの単位でまとめて計算するかで変わる」ところまでです。 各社が金額をどう決めているかは公表されていません。 動かす理由が無かっただけなのか、動かしにくさがあるのかを、公表値からは分けられません。
  • 地点の数が多いことを、そのまま「確かさ」として読まないでください。3,506地点には、同じ1本を1日ずつずらして数え直したものが何度も入っています。 別々に集めた3,506件ではないので、数の多さほどには確かになりません。
  • 次にいつ変わるかは予想できません。数えたのは、2026-08-19から2026-09-15までにどうだったかだけです。 これから先については何も言っていません。
  • 金額が変わらないことと、その金額が有利であることは別です。同じ額が続いていても、他社がもっと高い額を出していれば差は開きます。
  • 円が絡む通貨ペアだけを数えています。それ以外の通貨ペアは、円に直した金額が為替の動きでも変わります。 会社が金額を変えたのか、為替で変わったのかを、公表値からは見分けられません。

何を数えたのか — 数え方の決めごと

数える単位は1本です。1本とは、同じ会社の同じコース・同じ通貨ペアで、 買いか売りのどちらか一方の金額を、日付順に並べたものです。 この期間の記録では324本ありました。 会社とコースの組み合わせでまとめ直すと11通りです(会社は10社)。

  • 「同じ額のまま」は、数えている7日(または14日)のあいだに一度も違う額にならなかったことを指します。 途中で変わって元に戻った場合は「同じまま」に数えません。
  • 記録が4日を超えて飛んだところで、1本を切ります。 金曜の次が月曜で3日空くのは普通なので、それ以上空いたときだけ、前後をつながずに別々に数えます。
  • 集計の最終日は2026-09-15です。すべての会社の金額が出そろった、いちばん新しい日です。 出そろっていない日を入れると、少数の会社だけで数えた日が混ざります。
  • 金額は1万通貨あたりの円にそろえています。 くらべているのは、1日分だけが付く日です。
本記事は一般的な情報提供を目的としています。特定の取引の推奨・投資助言ではありません。 記事中のスワップポイント等の数値は、当サイトが自動で集めたデータ(基準日 2026-09-17)から、 ページを作り直すたびに入れ替えています。最新値は必ず各社公式サイトでご確認ください。
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よくある質問

スワップポイントは、一度動かなくなるとしばらく動かないのですか

2026-08-19から2026-09-15までの各社の公表値では、そうとは言えませんでした。円が絡む通貨ペアの金額が7日間ずっと同じままだった割合は57.5%です。ただし、この割合が高いのか低いのかは、何と比べるかで決まります。比べる相手は「会社が毎回サイコロを振って書き換えを決めていたら、何%になるか」という計算値です。会社ごとに計算すると48.7%で、実際の57.5%のほうが高い結果です。同じ計算を、通貨ペアごと・買いと売りごとに分けてやり直すと60.2%です。実際と計算値のどちらが高いかが入れ替わります。1本ごとに見ると、書き換えの多さは0.0%から100.0%まで違います。1本とは、同じ会社の同じコース・同じ通貨ペアの、買いか売りのどちらかです。この幅は全324本を通したもので、1つの会社の中で測った幅ではありません。書き換えの多さがこれだけ違う本を1つにまとめること自体が、「同じ額が続きやすい」という見かけを作ります。

「毎回サイコロを振って決めていた場合の計算値」とは、どういう計算ですか

金額の記録を1本ずつに分けて計算します。1本とは、同じ会社の同じコース・同じ通貨ペアで、買いか売りのどちらか一方の金額を、日付順に並べたものです。その1本について「この会社は、前の日にどうしたかと関係なく、毎回サイコロを振って書き換えるかどうかを決めている」と置きます。サイコロで書き換えが出る確率は、その1本が実際に書き換わった割合と同じにします。7日のあいだに金額を出し直す機会は平均3.6回だったので、その回数ぶん続けて「書き換えない」が出る確率を計算します。機会の回数は、日数と同じではありません。土日や、記録が飛んだ日には出し直しが起きないからです。

なぜ、会社ごとに計算するか通貨ペアごとに計算するかで、結論が変わるのですか

1つの会社の中に、ほとんど書き換えない通貨ペアと、毎日のように書き換える通貨ペアが混ざっているからです。会社ごとに計算すると、この両方が1つの平均になります。平均は、ほとんど動かないほうには高すぎ、よく動くほうには低すぎます。ほとんど動かない通貨ペアは、実際に書き換わった割合より書き換えやすい設定で計算されます。その結果、「ずっと同じまま」の確率が、分けて計算したときより小さく出ます。通貨ペアごとに分ければ、この平均は使いません。当サイトのデータでは、分けて計算したほうが実際の割合に近い値になりました。

7日と14日で計算値との開きが違うのは、時間がたつほど動きにくくなるからですか

そうは読めません。7日の行と14日の行は、数えている範囲そのものが違います。14日の行は、その日から14日先まで記録が続いている日からしか数え始められません。そのぶん、数え始めにできる日が7日の行より少なくなります。当サイトは別のページ(/guide/swap-change-frequency/)でも同じ断りを置いています。

この数字で、次にいつ変わるかを予想できますか

できません。数えたのは、過ぎた期間にどうだったかだけです。これから先については何も言っていません。また、金額が変わらないことと、その金額が有利であることは別です。同じ額が続いていても、他社がもっと高い額を出していれば差は開きます。

この数字はいつ時点のものですか

2026-08-19から2026-09-15までの各社の公表値です。2026-09-15は、すべての会社の金額が出そろった最新の日です。出そろっていない日は集計に入れていません。数えたのは、円が絡む通貨ペアだけです。それ以外の通貨ペアは、円に直した金額が為替の動きでも変わります。会社が金額を変えたのか、為替で変わったのかを、公表値からは見分けられません。

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